time lag
造られた世界の時間は とても早くて
僕にはとうてい追いつけない
空に流れる雲はゆっくりでも
灰色の街はせっかちに走っている
追いつかないまま漂う心は
何も映してはくれない 黒い色
青い綺麗な空も 深い海の色でさえ
急ぎ過ぎる時の流れは
僕との間に線を引いていく
線を飛び越えなければ 掴めない
だけど飛び越えられる人なんていない
みんな時を操っているつもりだけど
実際は操られてるだけなんだ
追いつけないまま漂う心は
何も感じてはくれない 止まったまま
澄んだせせらぎの音も 鳥の鳴く声も
一度立ち止まって
空を見上げて
失ったものを
掴み取るために